EP5の序盤に「1986年に破壊されていないさくたろう」が描写されるのはお気付きでしょうか?
それが出てくるのは、1986年親族会議が迫る作中現実世界で、絵羽、留弗夫、楼座が事前に集まって金蔵の死が隠蔽されている可能性について話し合う打ち合わせをする場面です。
楼座が留弗夫との電話中に以下のような描写があります。

>真里亞は自室で、さくたろうたちとはしゃいでいる。
次の日曜日に、出来たばかりの遊園地、デルゼニーランドに連れて行ってもらえることになっているからだ……。

(EP5)

時期は1986年、通常ならばさくたろうは破壊されているはずなのに何故健在なのか……?
一時期は作者の不手際なのではないか?と疑われ、一部で「バグたろう問題」等と呼ばれることとなりました。
(これはEP5には他にも複数の不手際があり、修正を受けたバグが存在していたことに由来しています)

しかしこの描写は原作だけでなく、後から発売された、PS3版や小説版でも同様に存在し、修正されていないことから「作者の誤り」と考えることは早計であると考えざるを得ません。

ここではその1986年のさくたろうの存在を説明する為の考察を行い、さらにそれを切り口として考察することで判明する「EP5でラムダが作ったゲーム盤はベアトのゲーム盤と何が違うのか?という謎について整理します。
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