うみねこのなく頃に完全考察

竜騎士07作「うみねこのなく頃に」をミステリーとファンタジーの両方の視点から完全に考察することを目的としたブログです。

世界構造

前書き ~考察の方針と前提~

■はじめに

※当ブログは初プレイ時の楽しみを損なう可能性のあるネタバレを数多く含みます。
原作を最後までプレイしていない方はご注意下さい。


■3つの前提

「うみねこのなく頃に」
という作品には様々な前提を元にした解釈があり、それらは互いに否定されるものではありません。
ですので無用のすれ違いを回避するため、はじめに当ブログで行う考察の「3つの前提」を記します。

1.ファンタジーを否定しない
2.全てのシーンはどこかの世界の"真実"
3.竜騎士07を過小評価しない

これらの前提は当ブログの考察の方針を纏めたものであり、絶対の解釈ではありません。
このような作品の読み方に興味のある方に読んで貰えればと思います。

それぞれの前提についての詳細を「続きを読む」以降に記します。


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世界構造から考察する物語全体の流れ

「うみねこのなく頃に」には様々な物語が含まれています。
メッセージボトルの物語、偽書の物語、ゲーム盤の物語、戦人とベアトリーチェのメタ世界の物語、98年の縁寿の物語、八城十八の物語、寿ゆかりの物語、ベルンとラムダの物語、フェザリーヌの物語、その他キャラクターの物語などなど……

ここではこれらの膨大の物語がうみねこの世界構造の中でどのような位置付けになっているのかを以下の様な図にまとめ、EP1からEP8まで全てのストーリーの流れをスケール順に追って解説したいと思います。
また、本記事の理解には過去に書いた「ベアトリーチェの魔法大系」「朱志香と殺人扇風機」に関する考察記事が役立ちますので、合わせてお楽しみ頂けます。

階層図・改



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挑めばミステリー。屈せばファンタジー?

「……1986年10月4日から5日の二日間のゲームについてはな。だが、そのゲーム盤の外についてまで、俺は魔女の存在を問うつもりはねぇぜ。」
「そもそも、悪魔の証明により、魔女の否定は不可能だ。そして、このゲームのルールに従い、赤でそれを語るのもステイルメイトで禁じ手だ。赤き真実でさえ、魔女の存在を否定はできねぇんだぜ。」

(EP5.戦人)

当ブログの考察方針「ファンタジーを否定しない」と言う前提があり、そこから世界構造の解釈でニンゲンの世界以外に幻想的な世界をいくつも認めています。
ここで、「それはファンタジーに屈したことになるのでは?」と思う人もいるかもしれません。
ですので、ここではミステリーとファンタジーの両方の視点による考察は、ファンタジーを完全否定する立場と大きな違いがないことを説明したいと思います。

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「うみねこのなく頃に」の世界構造

「うみねこのなく頃に」の数多くの謎を整理、考察するためには、この作品の複雑な世界構造を整理し、考察の土台とすることが重要です。
そこで、EP4のTIPSラムダデルタ卿による回想記で語られた「ニンゲン」「魔女」「航海者」「造物主」の4つの立場を元に、「うみねこのなく頃に」の世界の階層分けを行いました(下図)

※注意
「航海者」「造物主」
も広義では魔女に含まれる存在ですが、ここではそれ以外の普通の魔女を便宜上「魔女」と表記します。

階層図

図のように、それぞれの立場に対応する世界があり、上位の世界が下位の世界に対して干渉及び観測が可能であるという関係になっています。
これは別の言い方をすれば、下位の世界で起きた出来事は「上位世界からの干渉がある物語として解釈される」という構造になっています。
この言い方だと抽象的すぎて分かりにくいので具体例を一つ挙げます。

例:
 (上位の世界)魔女の視点…ベアトリーチェが魔法を使って六軒島を嵐で閉ざした。
 (下位の世界)ニンゲンの視点…六軒島に台風が来た。

このように、一つの出来事が複数の視点から解釈され、ニンゲンの視点であるミステリーの解釈と、魔女の視点であるファンタジーの解釈が生まれました。

階層を分けて考えることで「うみねこのなく頃に」という作品をミステリーとファンタジーの両方の視点で説明し、立体的に作品を理解していくという方針で考察を進めていきたいと思います。

Q&A of the golden witch 全体考察編

「うみねこのなく頃に」の話が全体的に分かりにくい!
長々と書かれた考察とか読むのも大変だしわからないとこだけ教えて欲しい!
という人にお答えするために、この作品の分かりにくい部分をどのように読むと分かりやすくなるのか、という点に特化した記事を設置しておこうと思います。
基本的に一問一答方式で、見てくださった人の質問や新たな思いつきの追加で順次追加・更新の可能性があります。
もし「こんなことが聞きたい」というような質問がありましたら、気軽にコメント欄に書き込んで下さい。

尚、この内容はあくまで「うみねこの読み方のひとつ」であることを予め宣言しておきます。

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管理人:どっぱん

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